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玉城町

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まめくじ大王 -宮古-

むかしむかしある年の春、2月満月の夜のことです。

「そろそろ田の神にならねば」
と、山の神は宮古(みやこ)の里に降りる用意をしました。

今年もお米がたくさん取れるように、みのりの神となって村人たちを喜ばせてあげようと、石垣のほこらの中に降りてきました。

村では、どの村人も田植えの用意をするのに忙しそうに働いています。

しかし、あるおばあさんが足をいたそうに引きずって歩いているのが目にとまりました。

「どんな薬を塗っても痛みがとれやん」
と、こぼしながら足をさすっている姿を見て、山の神は日頃心やさしいおばあさんなので、かわいそうになんとか助けてあげたいと思いました。

「山の神にお祈りして助けてもらおう」
おばあさんは、毎日足を引きずりながらお参りに行くことにしました。

石垣の中にまつられているタマゴ型した石の神に
「足の痛みがとれますように」
と、木の枝にまめくじ大王を作り、赤土のだんごをお供えしてお祈りしました。

すると、おばあさんの祈りが通じたのでしょう。だんだん足の痛みがとれ、これならば田植えもはかどると喜びました。

そして、その年は今迄にない豊作で山の神はにっこり微笑みました。

「どれ、田の仕事も終わったし山へ行こうか」
11月の満月の夜、山へ帰っていきました。

こうして、山の神は毎年山と田を行き来して、村人たちの暮らしをそっと見守っているのです。

村人たちはこのタマゴ型した山の神を、骨折や身ばなれなど足が痛い時には治してくれる神様として『まめくじ大王』とよんでまつっていました。

今、石垣はとりこわされてしまいましたが、山の神は山と田の守り神として村の入口にまつられています。

お問い合わせ

教育委員会

電話:0596-58-8212

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