○玉城町公共下水道条例
令和4年12月15日
条例第22号
目次
第1章 総則(第1条・第2条)
第2章 排水設備の設置等(第3条―第7条)
第3章 公共下水道の使用(第8条―第19条)
第4章 公共下水道の構造の技術上の基準等(第20条―第21条)
第5章 雑則(第22条―第31条)
第6章 罰則(第32条―第34条)
附則
第1章 総則
(趣旨)
第1条 この条例は、玉城町(以下「町」という。)の設置する公共下水道の管理及び使用について、下水道法(昭和33年法律第79号。以下「法」という。)その他の法令に定めがあるもののほか、必要な事項を定めるものとする。
(1) 下水 法第2条第1号に規定する下水をいう。
(2) 汚水 法第2条第1号に規定する汚水をいう。
(3) 公共下水道 法第2条第3号に規定する公共下水道をいう。
(4) 流域下水道 法第2条第4号に規定する流域下水道をいう。
(5) 排水設備 法第10条第1項に規定する排水設備をいう。
(6) 特定施設 法第11条の2第2項に規定する特定施設をいう。
(7) 除害施設 法第12条第1項に規定する除害施設をいう。
(8) 特定事業場 法第12条の2第1項に規定する特定事業場をいう。
(9) 使用者 下水を公共下水道に排除してこれを使用する者をいう。
(10) 水道及び給水装置 それぞれ水道法(昭和32年法律第177号)第3条第1項に規定する水道及び同条第9項に規定する給水装置をいう。
(11) 使用月 下水道使用料徴収の便宜上区分されたおおむね1月の期間をいう。
第2章 排水設備の設置等
(排水設備の設置)
第3条 公共下水道の供用開始の日において排水設備を設置すべき者は、当該日から3年以内に当該排水設備を設置しなければならない。ただし、町長が特別な事由があると認めるときは、この限りでない。
(排水設備の接続方法及び内径等)
第4条 排水設備の新設、増設又は改築(以下「新設等」という。)を行おうとするときは、次の各号に定めるところによらなければならない。
(1) 公共下水道に下水を流入させるために設ける排水設備は、汚水を排除すべき排水設備にあっては、公共下水道の公共ますその他の排水施設又は他の排水設備(以下「公共ます等」という。)で汚水を排除すべきものに固着させること。
(2) 排水設備を公共ます等に固着させるときは、公共下水道の施設の機能を妨げ、又はその施設を損傷するおそれのない箇所及び工事の実施方法で、規則に定めるところによること。
排水人口 (単位 人) | 排水管の内径 (単位 ミリメートル) | 勾配 |
150未満 | 100以上 | 100分の2以上 |
150以上300未満 | 125以上 | 100分の1.7以上 |
300以上500未満 | 150以上 | 100分の1.5以上 |
500以上 | 200以上 | 100分の1.2以上 |
(排水設備等の計画の確認)
第5条 排水設備又は法第24条第1項の規定によりその設置について許可を受けるべき排水施設(以下「排水設備等」という。)の新設等を行おうとするときは、あらかじめその計画が排水設備等の設置及び構造に関する法令の規定に適合するものであることについて、規則で定めるところにより、申請書に必要な書類を添付して提出し、町長の確認を受けなければならない。
(排水設備指定工事店の指定)
第6条 排水設備等の新設等の工事(規則で定める軽微な工事は除く。)は、町長の指定を受けた者(以下「指定工事店」という。)でなければ、行ってはならない。
2 前項の指定工事店について必要な事項は、別に規則で定める。
3 指定工事店は、工事を請負う場合には、あらかじめ町長の設計審査を受けなければならない。
(排水設備等の工事の検査)
第7条 排水設備等の新設等を行った者は、その工事を完了した日から7日以内に、その旨を町長に届け出て、その工事が排水設備等の設置及び構造に関する法令の規定に適合するものであることについて、検査を受けなければならない。
2 町長は、前項の検査をした場合において、その工事が排水設備等の設置及び構造に関する法令の規定に適合していると認めたときは、当該排水設備等の新設等を行った者に対し、規則で定めるところにより検査済証を交付するものとする。
第3章 公共下水道の使用
(法第12条第1項の規定による除害施設の設置)
第8条 法第12条第1項の規定により、次に定める基準に適合しない下水を継続して排除して公共下水道を使用する者は、除害施設を設け、又は必要な措置をしなければならない。
(1) 温度 45度未満
(2) 水素イオン濃度 水素指数5を超え9未満
(3) ノルマルへキサン抽出物質含有量
ア 鉱油類含有量 1リットルにつき5ミリグラム以下
イ 動植物油脂類含有量 1リットルにつき30ミリグラム以下
(4) 沃素消費量 1リットルにつき220ミリグラム未満
2 前項の規定は、1日当たりの平均的な下水の量が50立方メートル未満であれば適用しない。
(特定事業場からの下水の排除の制限)
第9条 特定事業場から下水を排除して公共下水道を使用する者は、法第12条の2第3項及び第5項の規定により、次に定める基準に適合しない水質の下水を排除してはならない。
(1) アンモニア性窒素、亜硝酸性窒素及び硝酸性窒素含有量 1リットルにつき380ミリグラム未満
(2) 水素イオン濃度 水素指数5を超え9未満
(3) 生物化学的酸素要求量 1リットルにつき5日間に600ミリグラム未満
(4) 浮遊物質量 1リットルにつき600ミリグラム未満
(5) ノルマルヘキサン抽出物質含有量
ア 鉱油類含有量 1リットルにつき5ミリグラム以下
イ 動植物油脂類含有量 1リットルにつき30ミリグラム以下
(6) 窒素含有量 1リットルにつき240ミリグラム未満
(7) 燐含有量 1リットルにつき32ミリグラム未満
(法第12条の11第1項の規定による除害施設の設置)
第10条 法第12条の11第1項の規定により、次に掲げる基準に適合しない下水(法第12条の2第1項又は第5項の規定により公共下水道に排除してはならないこととされるものを除く。)を継続して排除して公共下水道を使用する者は、除害施設を設け、又は必要な措置をしなければならない。
(1) 下水道法施行令(昭和34年政令第147号)第9条の4第1項各号に掲げる物質。当該各号に定める数値。ただし、同条第4項に規定する場合においては、同項に規定する基準に係る数値とする。
(2) 温度 45度未満
(3) 水素イオン濃度 水素指数5を超え9未満
(4) 生物化学的酸素要求量 1リットルにつき5日間に600ミリグラム未満
(5) 浮遊物質量 1リットルにつき600ミリグラム未満
(6) ノルマルへキサン抽出物質含有量
ア 鉱油類含有量 1リットルにつき5ミリグラム以下
イ 動植物油脂類含有量 1リットルにつき30ミリグラム以下
(7) 窒素含有量 1リットルにつき240ミリグラム未満
(8) 燐含有量 1リットルにつき32ミリグラム未満
(水質管理責任者制度)
第11条 除害施設又は特定施設を設置した者は、規則で定めるところにより、その維持管理に関する業務を行う水質管理責任者を選任し、遅滞なく、その旨を町長に届け出なければならない。水質管理責任者を変更した場合も、同様とする。
(除害施設の設置等の届出)
第12条 除害施設の新設等を行おうとする者は、あらかじめ、その旨を町長へ届け出なければならない。届け出た事項を変更しようとするときも、同様とする。
2 除害施設の新設等を行った者(以下「除害施設設置者」という。)は、その工事を完了したときは、工事の完了した日から7日以内に、その旨を町長に届け出なければならない。
3 除害施設設置者は、除害施設の使用を休止し、又は廃止しときは遅滞なく、その旨を町長に届け出なければならない。
4 除害施設設置者の地位を継承した者は、遅滞なく、その旨を町長に届け出なければならない。
(排除の停止又は制限)
第13条 町長は、公共下水道への排除が次の各号のいずれかに該当するときは、排除を停止させ、又は制限することができる。
(1) 公共下水道を損傷するおそれがあるとき。
(2) 公共下水道の機能を阻害するおそれがあるとき。
(3) 前2号に掲げるもののほか、町長が管理上必要があると認めるとき。
(使用開始等の届出)
第14条 使用者が、公共下水道の使用を開始し、休止し、若しくは廃止し、又は現に休止中のものを再開しようとするときは、当該使用者は、規則で定めるところにより、あらかじめ町長に届け出なければならない。届け出た事項を変更しようとするときも、同様とする。
2 法第11条の2、第12条の3、第12条の4又は第12条の7の規定による届出をした者は、前項の規定による届出をした者とみなす。
(新規加入)
第15条 供用開始の公示以降において新たに使用者となる場合は、あらかじめ町長に新規加入の申請を行い、承認を受けなければならない。
2 前項の規定により、新たに使用者となる場合は、玉城町下水道受益者負担金徴収条例(平成14年玉城町条例第36号)に定める額と同等の負担金及び排水施設の排水管から公共ますまでの工事に要する費用を負担しなければならない。
(使用料の徴収)
第16条 町長は、公共下水道の使用について、使用者から使用料を徴収する。
2 使用料は、毎使用月、その使用月における公共下水道の使用について、納入通知書、口座振替又は地方自治法(昭和22年法律第67号)第231条の2の3第1項に規定する指定納付受託者の納付の方法により徴収する。
3 前項の規定にかかわらず、町長は、土木建築に関する工事の施行に伴う排水のため公共下水道を使用する場合その他の公共下水道を一時使用する場合において必要があると認めるときは、使用料を前納させることができる。この場合において、使用料の精算及びこれに伴う追徴又は還付は、使用者から公共下水道の使用を廃止した旨の届出があったときその他町長が必要と認めたときに行う。
(使用料の算定方法)
第17条 使用料の額は、毎使用月において使用者が排除した汚水の量に応じ、別表に定めるところにより算出した基本使用料及び従量使用料の合計額とする。ただし、合計額に1円未満の端数が生じたときは、その端数を切り捨てるものとする。
2 使用者が排除した汚水量は、次の各号に定めるところによる。
(1) 水道水を排除した場合は、水道の使用水量とする。ただし、2以上の使用者が給水装置を共同で使用している場合においてそれぞれの使用者の使用水量を確知することができないときは、それぞれの使用者の使用の態様を勘案して町長が認定する。
(2) 水道水以外の水を排除した場合は、その使用水量を測定することができる機器(以下「測定機器」という。)により測定された水量とする。ただし、測定機器がないときは、使用者の使用の態様を勘案して、町長が認定する。
(3) 水道水及び水道水以外の水を排除した場合は、水道の使用水量に前2号の規定により算定した水量を合算した水量とする。
3 使用者が使用月の中途において、公共下水道の使用を開始し、休止し、若しくは廃止し、又は現に休止しているその使用を再開した場合における基本使用料は、規則に定める。
(資料の提出)
第18条 町長は、使用料を算出するために必要な限度において、使用者から必要な資料の提出を求めることができる。
(使用料及び手数料の減免)
第19条 町長は、公益上その他特別の事情があると認めたときは、この条例で定める使用料及び手数料の減免をすることができる。
第4章 公共下水道の構造の技術上の基準
(排水施設の構造の基準)
第20条 法第7条第2項に規定する条例で定める排水施設(これを補完する施設を含む。)の構造の基準は、次のとおりとする。
(1) 堅固で耐久力を有する構造とすること。
(2) コンクリートその他の耐水性の材料で造り、かつ、漏水及び地下水の浸入を最少限度のものとする措置が講ぜられていること。
(3) 屋外にあるもの(生活環境の保全又は人の健康の保護に支障が生ずるおそれのないものとして規則で定めるものを除く。)にあっては、覆い又は柵の設置その他下水の飛散を防止し、及び人の立入りを制限する措置が講ぜられていること。
(4) 下水の貯留等により腐食するおそれのある部分にあっては、ステンレス鋼その他の腐食しにくい材料で造り、又は腐食を防止する措置が講ぜられていること。
(5) 地震によって下水の排除及び処理に支障が生じないよう地盤の改良、可撓継手の設置その他の規則で定める措置が講ぜられていること。
(6) 排水管の内径及び排水渠の断面積は、規則で定める数値を下回らないものとし、かつ、計画下水量に応じ、排除すべき下水を支障なく流下させることができるものとする。
(7) 流下する下水の水勢により損傷するおそれのある部分にあっては、減勢工の設置その他水勢を緩和する措置が講ぜられていること。
(8) 暗渠その他の地下に設ける構造の部分で流下する下水により気圧が急激に変動する箇所にあっては、排気口の設置その他気圧の急激な変動を緩和する措置が講ぜられていること。
(9) 暗渠である構造の部分の下水の流路の方向又は勾配が著しく変化する箇所その他管渠の清掃上必要な箇所にあっては、マンホールを設けること。
(10) ます又はマンホールには、蓋(汚水を排除すべきます又はマンホールにあっては、密閉することができる蓋)を設けること。
(適用除外)
第21条 前条の規定は、次に掲げる公共下水道については適用しない。
(1) 工事を施行するために仮に設けられている公共下水道。
(2) 非常災害のために必要な応急措置として設けられている公共下水道。
第5章 雑則
(改善命令)
第22条 町長は、公共下水道の管理上必要があると認めるときは、排水設備又は除害施設の設置者若しくは使用者に対し、期限を定めて、排水設備又は除害施設の構造若しくは使用の方法の変更を命じることができる。
(行為の許可)
第23条 法第24条第1項の許可を受けようとする者(以下「許可申請者」という。)は、規則で定めるところにより、申請書に必要な書類を添付して町長に提出しなければならない。許可を受けた事項の変更をしようとするときも、同様とする。
2 物件を設置するために必要な一切の費用は許可申請者が負担しなければならない。
3 第1項の許可をもって、法第16条に規定する承認を受けたものとする。
4 許可申請者は、許可に係る工事を完成したときは、遅滞なく規則で定める届けを町長へ提出し、検査を受けなければならない。
5 町長は、前項の検査の結果、許可の内容に適合していると認めたときは、規則で定める検査済書を交付する。
(帰属と維持管理)
第24条 許可申請者が設置した物件は、汚水に係るものに限り、前条第5項の規定による検査済証を交付したとき、町に帰属する。
2 町へ帰属した物件は、原則として、町が維持管理するものとする。ただし、許可申請者は、検査済書の交付の日から2年間は、工事の瑕疵を補修し、又はその瑕疵によって生じた損害の補償について、その責めを負わなければならない。
(許可を要しない軽微な変更)
第25条 法第24条第1項の条例で定める軽微な変更は、公共下水道の施設の機能を妨げ、又はその施設を損傷するおそれのない物件で同項の許可を受けて設けた物件(地上に存する部分に限る。)に対する添加であって、同項の許可を受けた者が当該物件の設置の目的に付随して行うものとする。
(占用の許可)
第26条 公共下水道の敷地又は排水施設に物件(以下「占用物件」という。)を設け、継続して公共下水道の敷地又は排水施設を占用しようとする者は、規則で定めるところにより、申請書を提出して町長の許可を受けなければならない。
2 前項の規定にかかわらず、占用物件の設置について法第24条第1項に規定する許可を受けたときは、その許可をもって占用の許可とみなす。許可を受けた事項を変更しようとするときも、同様とする。
(占用の許可の取消し等)
第27条 町長は、次の各号のいずれかに該当すると認めたときは、占用の許可条件を変更し、又は占用の許可を取り消すことができる。
(1) 偽りその他不正な手段により占用の許可を受けたとき
(2) 許可の目的又は条件に違反したとき
(3) 占用料を滞納したとき
(4) 公共下水道の管理上又は公益上やむを得ない必要が生じたとき
(現状回復)
第28条 占用者は、その許可により占用物件を設けることができる期間が満了したとき又は占用物件を設ける必要がなくなったときは、当該占用物件を除却し、公共下水道の施設を現状に回復しなければならない。ただし、町長が現状に回復することが不適当であると認めたときは、この限りでない。
(1) 指定工事店の指定 1件につき14,000円
(2) 指定工事店の更新 1件につき7,000円
(3) 証明書の発行 1件につき200円
2 前項の手数料は、申請の際に徴収する。
3 既納の手数料は、返還しない。
(督促)
第30条 町長は、この条例及び法の規定により徴収する使用料その他の収入(以下「使用料等」という。)を納期限までに完納しない場合においては、納期限後20日以内において督促状を発しなければならない。
(延滞金等)
第30条の2 使用料を納期限までに納付しない場合又は納期限後に納付する場合は、町税条例(昭和30年玉城町条例第27号)第19号の規定を適用し、延滞金を徴収することができる。
(委任)
第31条 この条例に定めるもののほか、この条例の施行に関し必要な事項は、規則で定める。
第6章 罰則
(過料)
第32条 次の各号のいずれかに該当する者は、5万円以下の過料に処する。
(1) 第5条の規定による確認を受けないで排水設備等の新設等を行った者
(2) 第6条第1項の規定に違反して排水設備等の新設等の工事を実施した者
(5) 第12条の規定による届出を怠った者
(6) 第18条の規定による資料の提出を求められてこれを拒否し、又は怠った者
(7) 第22条に規定する命令に違反した者
(8) 第28条第2項の規定による指示による指示に従わなかった者
第33条 偽りその他不正な手段により使用料等の徴収を免れた者は、その徴収を免れた金額の5倍に相当する金額(当該5倍に相当する金額が5万円を超えないときは、5万円とする。)以下の過料に処する。
第34条 法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業員が、その法人又は人の業務に関して前2条の違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、その法人又は人に対しても、各本条の過料を科する。
附則
この条例は、令和5年4月1日から施行する。
別表(第17条関係)
使用料表(税込み)
(1箇月につき)
汚水量区分 | 金額 | |
基本使用料 | 10m3まで | 1,018.9円 |
従量使用料 | 11m3から35m3まで | 103.1円/m3 |
36m3から50m3まで | 166.4円/m3 | |
51m3以上 | 229.6円/m3 |